野宮 健司 研究室

(湘南ひらつかキャンパス 2号館 236, 209号室 内線2717, 2527)

研究室の構成

教授

野宮健司
博士前期課程:7名
卒業研究生 :9名

研究概要  

当研究室では「環境調和型の新しい錯体触媒o抗菌活性錯体の設計」を、二つの研究プロジェクト(ヘテロポリ酸塩(HPA)のプロジェクトと生物無機化学(BIN)のプロジェクト)として行っている。HPAプロジェクトでは6価のタングステンやモリブデンのオキソ酸の縮合体でポリ酸塩 (polyoxometalate)と呼ばれる分子性の酸化物クラスターについて、その多様な多核構造を利用した合成化学を展開し、環境化学に対応できる新しい酸化触媒および光酸化触媒の設計を行っている。H14年度から、分子中に多数の金属原子を含むポリ酸塩ベースの巨大分子 (giant molecule) の合成プロジェクトが新たに発足した。BINプロジェクトは生理活性や薬理活性を示す金属錯体の合成プロジェクトであり、とくに錯体の抗菌作用に関する構造活性相関の研究を行っている。H14年度から、優れた天然抗菌剤のヒノキチオール(4-イソプロピルトロポロン)を配位子にした金属錯体のテーマ (BIN V) が発足した。これらの研究はハイテクリサーチセンターの研究プロジェクトにもなっている。

 Keyword: @ 無機化学における分子設計と合成、A Green Chemistry(環境化学)、B 無機化合物の高機能化(触媒作用、抗菌作用)、C クラスター構造、超分子構造、巨大分子。

 

具体的な研究テーマ

 
  • チタン(IV)二置換Keggin型タングストポリ酸塩の合成とX線構造解析
  • カチオン性有機金属種担持Dawson型ポリ酸塩の合成とキャラクタリゼーション
  • 位置選択的なバナジウムおよびチタン置換ポリ酸塩触媒によるオレフィンのエポキシ化反応
  • ヒノキチオール金属錯体の合成、X線構造解析および抗菌活性
  • チオセミカルバゾン配位子によるビスマス(III)錯体の合成、X線構造解析および抗菌活性
  • 金(I)錯体の配位子交換性