「私たちの未来を守るために『分析化学』ができること」を実行しよう!をスロー
ガンに、生活に密着した試料を中心に、広く環境を視野に入れた分析化学の研究を行ってい
ます。
主な対象は水と空気。
水試料では、光や磁場、電解によって活性化された水溶液の機能と処理の関係、最も有効で地球と人に優しい機能化の条件、適切な評価法の開発について研究しています。「活性」で「不安定」な化学種をどうとらえるかが鍵であることがわかってきました。
また、地球と人に優しい「水溶性高分子」の水との相互作用も研究しています。たとえばクロマトのカラムにも使われていて、医薬でも使われている熱可塑性高分子のポリエチレングリコール、食品、医薬、建設と幅広く用いられている熱可逆性ゲルであるメチルセルロースなどです。
室内空気の関連では、木材に注目し、安全で有効に木材を内装材や収蔵庫として利用するために、木材の揮発性有機化合物、水溶性化学物質の迅速測定を行っています。またガラス工芸で加熱したときに有害な物質を発生しているのではないかと問題視されはじめた色ガラスなども対象にしています。
私たちの未来を守るためには「過去」に学ぶことも大切です。比較的大量に出土して、破壊分析も行える古銭を中心に、出土試料の分析を行い、分析法の研究と、考古学との関連、古銭識別法等の関連を研究しています。
これらの分析では、データの信頼性が重要です。熱分析の標準試料についても研究しています。 |